6. Оњӥнка-сал сама-њӥ

オネンコ氏族の シャーマン

1990年7月26日、ナイヒン村にて、Николай Петрович Бельды(ベリドゥイ)氏(男性、1925-96 Таргон村生まれ)より録音。


баланааОњӥӈка-сал,саманби-чин=гоањ(ӥ).хатансаман
オネンコ氏族のシャーマンがいたのだ。すごく強いシャーマン
ум-бури.тэихатансаман=тањӥӥэи,бу-дииǯулиэ-лэ-њи,
と言うべき者が。その強いシャーマンは、死ぬ前に、
мээпимэнээсаа-рӥӥби-чин=тэњии,боа-ла,хаӥ-ва
自分が死ぬことを自ら悟ったのだった、外で、
адолӥ-(в)агорпӥн-дӥӥ(1),та-ха-њӥ.тэиадолӥ-вагорпӥ-мӥ,
網を編んだり、していた。その網を編んでいて、
ичэ-хэ-њи=гоањӥуjэ-лэ-њи,гасакээндилиэчи-и.туи та-раа
見たのだ、上を、水鳥が輪を描いて飛んでいる。それから
чадобоа-лаби-иǯӥа-сӥл-чӥуӈ-ки-њи=гоањӥ,"эсимии
そこで外にいる仲間たちに言ったのだ、「今私は
ǯоок-чӥ(-jӥ)ии-гу-ми,корпӥ-ӥосӥњӥ,ии-гу-рээ,
家へ入って、間に合ったならば、入ってから
уӈчухум-би,jампаам-бӥǯапа-го-м(ӥ)корпӥ-ӥосӥњӥ,
自分のタイコと、シャーマンのベルトをつかむのに間に合うならば、
бу-дэсим-би=э=мдэ.тэиǯулиэ-лэ-њинээмимбиэнаӥ
死なないだろう。その前にすかさず私を人が
ваа-рӥӥ-њӥосӥњ(ӥ)бу-ǯээм-би"=мдэ.ии-гу-хэ-њи,
殺すならば、死ぬだろう、」と。入った。
ии-гу-и-ду-jиуикэдаа-до-а-њӥǯапа-мӥ,уикэ-вэ
入る時に、戸の入り口の所で(戸を)つかんで、戸を
њихэли-гу-и-ду-э-њи,оонǯӥ,коахтахтуу-хэ-њи.[и]туи
開けようとするその時に、仰向けにバッタリと倒れた。
та-раа=тањӥӥ,туу-хэ-њи,чадоичэ-гу-хэ-чи=гоањ(ӥ),ноањӥ=тањӥӥ
それから、倒れた、そこで人々は見たのだ、彼を
эури-гу-и-ду-эр(и)ичэ-гу-хэ-чи=гоањӥ,тэӈэи-лэ-њи,лэкээ,
持ち上げる時に人々は見たのだまさにそこに、矢が、
лэкээнаӥлэкээлэ-хэ-њи.[и]дарама-ла-њӥэи,
矢だ、人が矢を放ったのだ。背中にその、
њӥракта-њӥмодан-дола-њӥагбӥӈго(-хан).чаǯӥбуи-кин.
脊髄の脇の所に現れていた。それで死んだのだ。
буи-гилэ-исаа(-рӥӥ)ун-дии-њ(и).саманхэри-ми,хэри-м(и)(2)
自分の死ぬことを知っていたと言う。敵のシャーマンが飛び回って、
пулси-ми,сэвээ-њичадонаӥ,наӥ-догарпам(-ба)
歩き回って、オネンコ・シャーマンのスウンがそこで敵に、矢を
баа-ха-њӥ.ноан-чӥ-а-њӥ~,пуксиӈ-гу-хэ-њи~,ун-дии-њ(ӥ)
くらったのだ。彼へ致命傷が移ったのだ、とそう人は言う、
чава.элэ-њи.
そのことを。終わり。

(1) сарполという針を使って網を編むこと。тоан-に同じ。

(2) хэри-はОненко(1980)によれば、「そこにいる全員に少しづつ酒を注いで回ること」とある。хээри-には「旅する、ブラブラ行く」の意がある。ここでの解釈は協力者による。