2. поӈда-кто пэруу

カビだらけの ズボン

1996年3月12日、ナイヒン村にて、Кираа Андреевна Киле(キレ)氏(女性、1909年Jоран生まれ)より録音。


эмпуǯинэмучэкээ~нбалǯӥ-ха-њӥ,эмǯоодоо-ла-њӥ.тэи
あるプジンが一人きりで暮らしていた、ある家の中で。その
пуǯин=гулэтуиби-и,сӥа-вор(ӥ)-ǯӥ=даасинэǯи-эси~,
プジンはこのようである、食べるものにも苦労することがない、
тэту-ур(и)-ǯи=дээсинэǯи-эси.согда(та)мурчи-и-њи
着るものでも困ることがない。魚のことを考えていると、
палаан-чӥ-а-њӥсогда(та)ǯи-дии,уликсэмурчи-и-њи
床へ魚がやって来る、肉のことを考えると
такто-чӥ-а-њ(ӥ)уликсэтӥасǯи-диитэи,мэнээ=дээ.туи
倉へ肉がぎっしり来る、それは、勝手に自分で、だ。そのよう
би-и=jэ~туиби-ми=тэњии,эмсиксэ=лэхӥсаӈго-ло-ха-њӥ,
である、そうして暮らしていて、ある夕方に言い出した、
накан-до-jӥтээ-гу-рээтэипуǯин."хооњ(ӥ)туиби-ури
オンドルに座って、そのプジンは。「どうしてこのようでいられるだろうか
мии,чӥмана=кааǯӥа-го-jӥгаксӥа-го-jӥгэлэ-ндэ-ури."
私は、明日友達を、相手を探しに行くべきだ。」(すると)
курээн-ǯиэǯилэргуэ~ǯаралӥ-ха-њӥ,"элэǯӥа-ко-ла=jа~,элэ
家の外の煙道のあたりから突然話し声がした、「もう友達はいるだろう、もう
гаксӥа-ко-ла=jа~,гучихаӥ-го-jӥгэлэ-ндэ-и-си,"ун-дии-њ(и).
つれあいもいるじゃないか、さらに何を求めて行くのか、」と言う。
пуǯин=тэ(њии)ӈээлэ-хэ-њ(и).ӥлӥ-раа,матаха-jӥкап кап
プジンは驚いた。立ち上がって、白樺製の箱をカポカポと
тактоочӥ-раапӥола-рааэнэ-хэ-њи.курээн=тэ(њии)хамачаа=даа
踏みつけて壊して火をつけて見に行った。煙道のあたりには何も
абаа,тэӈпоӈда-к(то)пэруу,њоӥгаа~нби-и-њикурээн-ду-э-њи,
ない、ただカビだらけのズボンが、緑色になってある、煙道には、
хаӥ,гусиэ тора-до(-а-њӥ).тотараатээ-ндэ-хэ-њи
外にあるシャーマンの柱のあたりに。それから家に入って座りに行った、
кэркичэ-чи.накан-до-jӥтээ-гу-рээуӈ-кин,"уи=дээ
かまどの横の場所に。オンドルに座って言った、「誰かが
осӥсӥ-ӥ=даачӥма(на)энэ-ǯээм-би"=м,"мии,ǯӥа-го-jӥ
嫌がっても明日行こう、」と。「私は友達を、
гаксӥа-го-jӥгэлэ-ндэ-гу-ӥта-ам-бӥ"=а,ун-дии,"тултул
相手を探しに行くことにしよう、」と言う、「いつもいつも
эмуучээнхооњ(ӥ)би-ури"=эм."гэлэ-ндэ-ӈэ-си=тэњии,"ун-дии
一人きりでどうやって暮らせよう、」と。「探しに行ってごらん、」と言う、
"пэргэ-гу-и,гучиǯаралӥ-ха-њӥ.пуǯин=гулэ,"дээ~
「試してごらん、」とまた話し声がした、プジンは、「まあなんて
дарако~,"уӈ-кин,"мимбиэкамалӥ-гӥла-ӥхамачаа=даа
ずうずうしいんでしょう、」と言った、「私を引き留めようとするなんて何も
анаа"=jам.туипакпарӥ-раасорӥ-рааапсӥӈ-го-хан.хаӥ=даа
ないくせに。」そうして怒って叱って横になった。何も
ларгӥананааао-ха-њӥ,чӥ~л чӥл.тотараачӥмӥӥ
面倒な変なことも起こらず寝た、静かに。それから
тээ-хэ-њи,сӥа-рӥӥ,хаӥ-рӥӥ,баараǯӥ-го-ӥтотараа,
起きた、食べる、何する、身支度をする、それから、
сусу-хэ-њи.маӈбо-а~хэjээнэ-лу-хэн,энэ-ми=э~энэ-ми,
出発した。大河を下流へ行き始めた、行って行って、
тэээмǯоо-каам(-ба)ичэ-хэ-њи.эмǯоо-каанхэуисэ~н
ほうれ一軒の小さな家を見た。一軒の小さな家がデーンと
би-эундэ.тэиǯоо-каан-чӥ=о~энэ-хэ-њи.ии-хэ-њи,
建っているという。その家へ行った。入った、
хусэњииǯапа-ӥхаǯо~н=мања,эктэњииǯапа-ӥ-њ(ӥ)ǯака
男の人が手にする道具ばかりだ、女の人が手にする物は
хамачаа=дааабаа,гэээиэмхусэ-њииэмучэкээн
なんにもない、さあこの一人の男の人は一人きりで
би-и-њи=тэњии=эмурчи-хэ-њипуǯин.т(о)тарааголǯон-д(о)
暮らしているんだなと考えた、プジンは。それからかまどの所に
тээ-рээ,таваоjачӥ-ха-њӥхумучээндэгбэли-рээ,тава
座って、火をおこした、かぶせてあった灰を開いて、火を
оjан-даа~полчӥ-м(ӥ)тээси-м(и),сиксэ~=лэ,дуjээ-ǯиэ=лэ,
おこして暖まって座っていて、夕方になると、山の方から、
њипурррсусуэӈ-гу-хэ-њи.эм,мэргэнǯӥлга-њ(ӥ)би-чин,
シュルシュルとスキーで滑って来た。一人の」ムルグンの声がした、
"эрдэӈгэ~эси=мээмиихумучэ-э-jихаӥ-мӥдэгбэ-хэ-њи,"уӈ-кин,
「不思議ださっき私が灰をかぶせておいたのになぜ開いたんだ、」と言った、
"тава-jӥ.амбааносӥњӥдээӈ би-суу,наӥосӥ(њӥ)эǯи
「私の火が。魔物ならしっかりしろ、なら
оркӥсӥ-ра"=мдэ.чооӈко-ваӥсӥ-го-ха-њӥ,тулиэӥсӥ-го-ха-њӥ,
ムッしないでくれ、」と。窓の所に着いた、中庭に着いた、
тотараасокта-jӥсидуэ-њигӥда-го-ӥ-до-а-њ(ӥ)=та(њӥӥ)пуǯин
それから自分のスキーのストックを突き刺している時にプジンが
њиэ-хэ-њи."анда~мэргэн,"уӈ-ки,"эсиэм-бэ-њи=лэ
出てきた。「ムルグンよ、」と言った、「今のところはまだ私は
наӥ-jӥ"=jауӈ-кин."андапуǯинии-гу-уу~,андапуǯин
人間ですわ、」と言った。「プジンよ、入れ、プジンよ
ии-гу-уу~,буээмуучээннаӥ,амбаан-чӥоло-ор(ӥ)=гоањӥ"=а,
入れ、私は一人きりでいる人間だから魔物かと思ってびくびくしたんだ、」
уӈ-кин.туита-ӥ-њӥии-гу-хэ-њи,тэипуǯин=гулэтэӈ
と言った。そうする、入った、そのプジンは
хаалӥ=дааби-чин=кээчи,эӈхорсо-ва-њ(ӥ)пӥна-ва-њӥачо-м(ӥ)=тањӥӥ
前からいつもいたかのように彼が曵いて来た革袋を、背負って来たのを取った、
уликсэ-ӈгу-э-њи.эмǯиэуњуэпуjуу...толгӥ-ха-њӥ,бода
肉を。一方の鍋に煮た、火に掛けた、おかゆを
эмуǯиэуњуэпуjуу-ур(и)толгӥ-ха-њӥ=м,пуjуу-хэнтэи
もう一方の鍋で煮る、火に掛けた、煮た、その
мэргэнсӥа-го-а-њ(ӥ).уликсэ-ӈгу-jихуру-учиэ-њ(и)=тэњии,
ムルグンの食べ物を。肉が煮えると、
тэимэргэнсӥа-го-а-њӥ,дааӥ=у~хама-ла,тӥ~аскэрчи-хэн
そのムルグンの食べ物を、大きい木製の皿に、ぎっしり切って盛った、
уликсэ-вэ.тота-м(ӥ)бода-васоосӥ-раабуу-хэ-њи.
肉を。そしておかゆをすくって与えた。
мэргэн=гулэǯӥлӥ-jӥпоснээ-хэн-ду-jи,нээ нээ~сӥа-ра
ムルグンは頭を皿に突っ込んで、すぐに夢中になって食べる
ундэтэиуликсэ=лэ.хэ~мсӥа-хан."анда~пуǯин,"
という、その肉を。ぜ~んぶ食べた。「プジンよ、」
уӈ-кин,"ларгӥ-асӥ эси би-чиосӥњӥ,гучикэрчи-мчэ-си=нуу,"
と言った、「面倒くさくなかったなら、また切ってくれないか、」と
ун-дии-њ(и),"эктэ-њиита-хам-ба-њӥэси=мээ
言う、「女の人が料理した物を今この時になって初めて
сӥа-орӥ,туихэмбэрунтуињоргӥаӈга~,"уӈ-кин,
食べるのだ、こんなにすてきとはこんなにおいしいとは、」と言った、
"улээ-њи,"уӈ-кин."аjа~эктэ-њихаӥбаасӥ-ра,наӥ
「良い、」と言った。「もちろんいいです、女が何を怠けることがありましょう人の
сӥа-го-а-њ(ӥ)та-го-ӥбалǯӥ-ха-њӥ."гу~чикэрчи-хэ-њигучи
食べ物を用意するために生まれてきたんです。」また切った、また
хэ~мсӥа-ха-њ(ӥ).туи та-мӥ=а=ла,элэ-хэ-њи=гоањӥ
ぜ~んぶ食べた。そうして腹一杯十分になったのだ。
мэргэн=дээ."анда~пуǯинсӥа-роо,"уӈ-кин,"сии=дээ
ムルグンは。「プジンよ、食べろ、」と言った、「あなたも
сӥа-роо.""гээ,мии=дээсӥа-рӥӥ-jа,"уӈ-дии-њ(и).туи
食べろ。」「はい、私も食べます、」と言う。
та-раа,тэипуǯин,хаӥмэргэн=гулэ~апсӥӈ-го-хан.
それからムルグンは横になった。
пуǯин=дээ,тээӈхаалӥ=дааэǯилэчэ-хэн=кээчи,гэсэ
プジンもまるでいつもずっと前から結婚していたかのように、一緒に
апсӥӈ-кӥ-њӥ.гэээǯиасӥосӥ-ӥ-чӥэǯи-гу-jи
横になった。さあ夫と妻となる、夫を
гэлэ-ндэ-хэ-њиэǯилэ-и=гоањ(ӥ).тэи,пуǯин=тэњииундииси
探しに来たのだ、嫁ぐのだ。そのプジンは
ǯӥачӥмањӥэрдэ~тээ-хэ-н(и).тээ-рии-ǯи-jи гэсэ~
次の早くに起きた。起きるとすぐに
сӥа-го-а-њ(ӥ)пуjуучи-хэн.элэ=дээхаабо-ха-њӥ=а~элэ=дээ
食べ物を煮た。もう鍋を火から下ろした、もう
сӥа-ваан-дӥӥ-њӥтэимэргэндуиси,поктоӥлӥо-го-а-њ(ӥ).
食べさせる、そのムルグンは山の方へ、いつもの道を行く用意をする。
(то)тараатэипуǯи...мэргэн=тэњииэмтэту-jибуу-хэ-њи.
それからそのムルグンは自分の服を渡した。
дээл дээлгудэ-кэ,моо-ǯӥгудээ-нэси-хэ-њи=гоањӥдуиси
ボロボロに破けている、木の枝などで破けてしまったのだ、山の方へ
пулси-и-ду-э-њи."анда~пуǯин,ларгӥ-асӥ-сӥосӥ(њӥ)
歩き回った時に。「プジンよ、面倒くさくないなら、
эи-вэпӥсачӥ-хаарӥ,эињиэ.тэиуилэуjэкэндоо-ла-њ(ӥ)
これにつぎを当てておいてくれ、今日。その上にある箱の中に
би-ибосо-(в)аǯапа-раа=даа."пуǯин=гулэ,мэргэн
ある布を取って。」プジンは、ムルグンが
тооко-ха~нхамӥа-њӥ,уjэкэм-бэ-њитугбусу-мибосо-ӈго-а-њ(ӥ)
上った後で、箱を下ろして布きれを
ǯапа-раапӥсачӥ-ха-њӥ.пӥсачӥ-раахэ~мулпи-хэ-њи,тэтуэ-вэ.
とってつぎを当てた。つぎを当てて全部縫った、服を。
(то)тарааэу-гу-писӥаго-а(-њӥ)чэкта-ха-њӥ.тотараа
それから彼が下りて来ると食べ物を準備した。ところが
мэргэн=тэњиисӥа-радаасӥ.боа-чӥха-нда-м(ӥ)
ムルグンは食べもしない。外へ何をしに
њиэ-гу-хэ-њи=нуу,тэихамӥала-њӥ=та(њӥӥ),тэипуǯим-бэ=гдэлэм
出て行ったのか、その後、そのプジンをある
мэргэн=дээкатара-мӥпалаан-чӥхархӥ-ха-њӥ.тотараа
ムルグンだかなんだかが、髪の毛をひっつかんで床へと振り回した。それから
тоӥкаан-дӥӥ-њ(ӥ),туи та-мӥичэ-у-хэн,эмпоӈда-ктопэруу
叱りつける。そうして(プジンは)見た、一つのカビだらけのズボンが
ноам-ба-њӥтоӥкаан-дӥӥ-њ(ӥ).наӥанаа,наӥ-њӥхао(сӥ)
彼女を叱っているのを。人はいない、あの人はどこへ
эну-хэ-њи=нуу."энээвэмбисиэнээвэмбисиэнээвэмбиси,"
去ってしまったのか。「こんな所にいるんじゃない、帰るぞ、帰るぞ、」と
тоӥкаан-дӥӥ-њ(ӥ).туи та-мӥ,пуǯин=гулэ~соӈго-ӥ=даа
叱りつける。それでプジンは泣く泣く
баараǯӥ-ло-ха-њӥ~,баараǯӥ-го-рааэну-и.тотараа
帰り支度を始めた。身支度をして去る。それから
хамӥала-њӥ=тањӥӥтэипоӈда-ктопэруутуи,соӥ-м(ӥ)
その後ろをそのカビだらけのズボンがそうして、叱って
гааǯо-ӥ-њ(ӥ)тэипуǯим-бэ."элэǯӥа-ко-ла=jа~элэ
連れて帰るのだ、そのプジンを。「もう友達はいるじゃないか、もう
гасӥа-ко-ла=jахаӥ-ӈго-го-jӥгэлэ-м(и)пулси-и-си,"ун-дии-њ(и).
連れ合いはいるだろう、なぜ探して歩き回るのか、」と言う。
пуǯин=тэ(њии)эм хэсэ-вэ=дээǯаралӥ-асӥкол кол.ǯоо-jӥ
プジンは一言もしゃべらない、おし黙っている。自分の家に
ӥсӥ-го-ха~н,эс(и)=тэњии,"муэмуэлээмбисимоо
着いた、「水を汲んでこい、薪を
моолоамбисӥмуэмуэлээмбиси,"тоӥкаан-даундэ,тэи
用意しろ、水を汲んで来い、」と叱るという、その
пуǯим-бэ.пуǯин=гулэ,соӈго-м(ӥ)туихаӥ-рӥӥ-њ(ӥ)=гоањ(ӥ).
プジンを。プジンは、泣いてそうしてどうするのだ。
муэ-вэмуэлэси-хэ-њи=э~,моо-вамоолосӥ-ха-њӥ=а.тотараа
水を汲んだ、薪を用意した。それから
тээ~дуиситоо-раахапол-го-jӥпэу-м(и).тэњиисоӈго-ӥ-њ(ӥ)
ほうれ山の方へ上って蒸し風呂用の箒を集めた。ただただ泣いている、
тэипуǯин."буэ=дээхаjаӈ-ко=даабалǯӥ-о-ханосӥ(њӥ)наӥхаӥ
そのプジンは。「私も家族と一緒に暮らしていたならばこんなに
туи тоӥкаан-да,"уӈ-кин.эњим-би,амӥм-бӥǯооӈго-мӥ
人に叱られたりなどしないだろうに、」と言った。自分の母を、父を思い出して
соӈго-ха-њӥ.туисоӈго-ӥ-до-а-њӥдуjээǯиээммэргэн
泣いた。そうして泣いている時に山の方から一人のムルグンが
њупурррсусуэӈ-гу-хэ-њи.тэипуǯинсоӈго-ӥ-чӥ-а(-њӥ)=мат
スキーでシュルシュルと滑って来た。そのプジンが泣いている所へまで
энэ-хэ-њи."анана,"инэктэ-эундэ,мээпи ваа-м(ӥ)."анда~
来た。「あれあれ、」と笑うという、死ぬほど(笑いころげる)。
пуǯинхаӥ-мӥсоӈго-ӥ-сӥ.""абаа~мэнэсоӈго-ӥэњээ-вэ
「プジンよ、どうして泣いているのか。」「いいえ、私は勝手に母を、
амаа-ваǯооӈго-раасоӈго-ӥ,"уӈ-кин."аjа~,"уӈ-кин,
父を思い出して泣いているのです、」と言った。「いいから、」と言った、
"гусэрэ-руу,хаӥ-мӥсоӈго-ӥ-сӥ."абаа~гусэрэ-эсим-би,"
「話してごらん、どうして泣いているの。」「いいえ、話しませんわ、」と
уӈ-кин.тэи=тэњииби-м(и) балǯӥ-м(ӥ) мутэ-эси-ǯимэдэ-вэ
言った。彼はもうやってられないというほどしつこくわけを
гэлэ-ми,хаолӥагусэрэ-вээн-дии-њ(и)."эмпоӈда-ктопэруу
訊いて、どうにかして白状させる。「一つのカビだらけのズボンが
тоӥкаан-дӥӥ-њӥ,"ун-дии-њ(и).тэи=тэњиимэргэн=тэњии
叱るんです、」と言う。そのムルグンは
мээпи ваа-м(ӥ)инэктэ-эундэ.тэипоӈда-ктопэруу
死ぬほど笑いころげるという。その、カビだらけのズボンが
тоӥкаан-дӥӥ-ǯӥ-а-њӥ.т(о)тараа,тэимэргэн=тэњии,туи
叱る、ということを聞いて。それからそのムルグンはそうして
инэктэ-пи=э=тэњии,тэипоӈда-ктопэруу-вэǯапа-раабоа-чӥ
笑うとそのカビだらけのズボンをつかんで外へ
њиэ-рээгудэли-хэ-њи.поӈда-кто-њ(ӥ)поӥӈао~рта-ӥ-ǯӥ-а-њӥ.
出て来ると引き裂いた。カビがブワァと舞い上がるように。
босопоӈдаӈ-кӥ-њ(ӥ)њоорбоор осӥ-ха-њӥ=гоањ(ӥ).тотараа~тэи
布にはカビが生えていた、緑色になっていたのだ。それからその
пуǯим(-бэ)гааǯо-мӥǯиǯу-хэ-њиǯоок-чӥ."ха-нда-м(ӥ)
プジンを連れて戻って来た、家の中へ。「あなたはいったい何しに
энэ-хэ-си~,"ун-дии-њ(и),"мииби-и-лэ-jэ.хаӥ-м(ӥ)туи
行ってたのですか、」と言う、「私がいる時に、どうしてこうして
илэ бэjэнаӥ-ǯӥхаӥ-м(ӥ)би-эчи-си~,"уӈ-кин=гоањ(ӥ),
普通の人間の姿でいてくださらなかったのですか、」と言ったのだ、
пуǯин."эмучэкээнби-и-њиǯӥа-го-jӥгэлэ-ндэ-ур(и)=гоањӥ"=мда.
プジンは。「一人っきりでいれば友達を探しに行くのは当然だわ、」と。
тэимэргэн=тулта-ӥ-њӥ.поӈда-ктопэрууосӥ-ӥ хаӥ-рӥӥ
まさしくこのメルゲンが全てしたのだ。カビだらけのズボンになっていたり
та-м(ӥ).пуǯин=гулэмуэ(-вэ)муэлси-хэ-њи=э~моо-ва
いろいろして。プジンは水を汲んで来た、薪を
моолсӥ-ха-њӥ,эмǯиээњуэ-дубода-вапуjуу-хэ-њи,эмǯиэ
用意した、一方の鍋にはおかゆを煮た、一方の
эњуэ-дууликсэ-вэпуjуу-хэ-њиби-чин.урэктэмитӥас
鍋には肉を煮たのだった。ざるにたっぷり
огасам(-ба)ииву-гу-рээ,дэрбиктум(-бэ)дэрбэ-и та-ха-њӥ.гээ,
干し魚を盛って入って来て、干し魚を水で戻して柔らかくした。さあ
тэимэргэнхаӥлоор=гоањӥ,улээноонǯӥнаасӥа-м(ӥ) би-и
そのムルグンはとても素敵なのだ、裕福だ、仰向けになってただ食べている
эси."хаӥ-васӥа-м(ӥ)би-чи-си=э,"ун-дии,"миимэнээ
今。「(今まで)何を食べていらしたんですか、」とプジンが訊くと、「私が
ӥрасо-ачӥ=каа,"ун-дии,"такто-чӥ-а-с(ӥ)=даауликсэ-вэ=дээ
持って来てやっていたではないか、おまえの倉へ肉でも、
согдата-(в)а=даа.уиӥрасо-ӥ-ва-њ(ӥ)сӥа-хам-бӥмурчи-и-си,"
魚でも。誰が運んで来た物を食べていたと思ってんだ、」と
ун-дии-њи,"хаӥ-ӈго-го-jӥэǯи-гу-jигэлэ-хэ-си=э"=мдэ.туи
言う、「何のために夫を探しになんか行ったんだ、」と。
та-раа,тотарааулээносӥ-го-раа~туиби-и=гоањӥ.тэи
それから、それから良くなって、そうして暮らすのだ。その
мэргэн-ǯипуǯин-ǯиэǯи асӥосӥо-го-раатуи
ムルグンとプジンと夫婦になってそうして
би-и-њ(и)=гоањ(ӥ),элээ.
暮らすのだ、終わり。